海外就職を目指しているが、英語に関して不安がある。海外でやっていけるレベルの英語力をつけるために何をどれくらいやれば良いのか知りたい。
一読者のギモン
前回の記事エンジニアが海外で働くために必要な英語力とはではどのような英語力が要求されるか、について解説しました。それを念頭に、この記事では、私自身どのように、海外で働けるレベルの英語を習得したのか、について解説します。
本記事の内容
- 【実例】海外就職レベルの英語力を獲得する方法
- 多読 ★★★★★
- 多聴 ★★★
- 単語 ★★★
- 英会話 ★★★★
- 発音 ★★★★
- 英作文 ★★
- まとめ
この記事を書いている私ENGINEER LIFE管理人は、日系メーカー退職後、海外MBA留学をし、MBA卒業後はGAFA(のうちの一つ)本社でエンジニアとして働いています。
【実例】海外就職レベルの英語力を獲得する方法
ここでは私が海外就職するまでに行った英語学習をおおよそ時系列にまとめました。また、海外就職の経験をもとに、改めておすすめ度を評価しました。
- 多読 ★★★★★
- 多聴 ★★★
- 単語 ★★★
- 英会話 ★★★★
- 発音 ★★★★
- 英作文 ★★
多読
おすすめ度 ★★★★★
英語学習を本格的に開始した大学生の頃にメインで取り組んだのが多読です。まずは100万語を読むことを目標にし、最終的には700万語ぐらい読みました。結果として英語の基礎力をつけられたと思います。
多読学習初期には以下のようなGraded Readerと呼ばれるシリーズをかたっぱしから読みました。Graded Readerは難易度に応じてレベル分けしてあって、自分のレベルに合った教材を見つけることができます。
- Penguin Readers
- Oxford Bookworms
- Cambridge English Readers
- Macmillan Readers
多読をする上では自分に合ったレベルの教材を選ぶ、というのはとても大事で、継続できるかはこの教材選びにかかっています。私は、辞書を使わなくてもストーリーが追えて楽しめるレベルの教材を選んでいました。
これらを一冊読む毎に語数を記録して、進捗を管理していました。これらの本はサイトで語数を検索することができます。私は以下のサイトを使用していました。
SSS書評 http://www.seg.co.jp/sss_review/jsp/frm_a_130.jsp
多読を700万語やり終える頃にはTOEICが600ぐらいから900点ほどになりました。この多読により英語を英語のまま理解していけるようになりました。英語を英語の順序で理解する回路はリスニングでも同様に利用されるようで、これによりリスニングの能力も格段に上がりました。
多聴
おすすめ度★★★
多読を開始してしばらくしてから多聴にも取り組み始めました。教材は多読と同じGraded Readerから開始しました。結果、リスニングの底上げになりました。
教材は多読で実際に読んだものから手をつけました。多読で読んだ後なので、ストーリーを推測でき、ついていきやすくなります。わからない英語をひたすら聞き流すのはオススメしません。わからないものをわからないままにしていても上達はしないからです。多調をするのであれば、頑張ればついていける程度のちょうど良いレベルが必要です。私のお勧めは多読で読んだ教材を、多聴で使うというものです。
多聴を続けていった結果、TOEICのリスニングのセクションは490点まであげることができました。
単語
おすすめ度★★★
多読、多聴をしばらく進め、教材のレベルが少しあがってきた段階で、単語の強化を開始しました。Graded Readerの入門レベルでは語彙で困ることはありませんでしたが、中級レベルになってくると、少しづつ知らない単語が出てきたからです。
教材はアルクのSLV12000を使って、片っ端から単語カードを作っていきました。エビングハウスの忘却曲線の理論にしたがって定期的に復習する、というアプローチをとっていました。
アルク SLV12000 https://www.alc.co.jp/vocgram/article/svl/
単語カードが3千枚、5千枚と増えてくると、持ち運ぶのが大変になってきたので、全て電子化し単語復習ソフトを自作しました。このソフトでは、覚えられていない単語を重点的に出題する、というアルゴリズムを組み込み、復習を効率化しました。今であればAnki等のappが色々とあると思うので、その辺りを利用するのも良いと思います。
12000語をやり終えた段階ではTOEICにおいてはあまり語彙で困らなくなっていました。また、こちらで働いていて感じるのは、それほど難しい単語は業務中にはあまり遭遇しないということです。1万語以上一旦覚えてしまえば、それ以降はそれほど時間をかけなくても良いとは思います。
英会話
おすすめ度★★★★
TOEICで900点台に到達した後は、MBAの受験に向けてTOEFLの対策を意識し始めました。TOEFLにはSpeakingのセクションがあるので、とりあえず、オンライン英会話を開始することにしました。
オンライン英会話にはRarejobを選びました。一番大手で価格もリーズナブルだったからです。1日に30分のセッションを4つこなす、一番ボリュームのあるコースをやりました。1~2年ほどは続けたと思います。
一日2時間の英会話を毎日繰り返したことで、英会話に対する苦手意識がなくなりました。実務で使っていくことを考えるなら、やはり英会話は効果的だと思います。
発音
おすすめ度★★★★★
私はTOEFLのスピーキング対策として発音に手をつけました。スピーキングの対策として開始したものの、実際にはリスニング力向上にもつながったと思います。
発音できない音は聞き取ることができない、というのはまさにその通りで、自分で発音できるようになってくると、不思議と英語がクリアに聞こえるようになりました。
発音の向上はスピーキング、リスニングを共に向上させる効果が見込めるので早めに着手しても良いかと思います。
英作文
おすすめ度★★
TOEFLのライティング対策をやりました。
英語の文章の型を覚える、という意味では意味が合ったと思います。英語の文章には明確に型があって、それに沿って文章が構成されてなければなりません。
例えば、第1パラグラフでは主メッセージとそれをサポートする3つの根拠の要約。第2、3、4パラグラフではそれぞれで3つの根拠の詳細。第5パラグラフでは再度主メッセージ。といった具合です。
確かに、英語の文章の型に慣れるという意味ではやる価値はあったかと思いますが、実務においてライティングで困るケースは少ないので、おすすめ度は★★としました。
まとめ
前回の記事エンジニアが海外で働くために必要な英語力とはではとにかくリスニング最重要、ということを述べました。私がこれから海外就職を目指すなら、よりリスニング重視の勉強計画をすると思います。今回おすすめ度を高く評価した項目はどれもリスニングを向上させるのに効果的なものです。これから海外就職を目指す方の参考になれば幸いです。
また、英語については過去にも記事を書いています。
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