日本人の自分がシリコンバレーでエンジニア職を得るためにはどうしたらいい?何に気をつければいい?準備は?
一読者のギモン
この記事ではそんな疑問に答えます。
記事を書いている私(@EngineerLifeOrg )は、日系メーカーでエンジニア職を5年経験したのち退職、私費にてMBA留学。MBA卒業後はアメリカのGAFA本社でエンジニアとして働いています。エンジニア歴10年。
本記事の内容
本記事では日本人がシリコンバレーでエンジニア職を得るためのポイントを9つピックアップしてまとめました。
- 日本人がシリコンバレーでエンジニア職を得るための9つのポイント
- VISA
- 専門性
- 英語力
- 日本語力
- 日本企業とのコネ
- 学歴・社歴
- インターン
- 現地で働いている人とのコネ
- 家族の理解
- まとめ
日本人がシリコンバレーでエンジニア職を得るための9つのポイント
VISA
VISA、これが最重要かもしれません。
なぜならこれがなければアメリカで働くことができないからです。当たり前ですが。。
私自身もVISAを取るのに苦労しましたし、VISAがとれなくて帰国した知人も何人かいます。
働くためのVISAは何種類かありますが、ここでざっくり挙げると
- H-1B VISA
- E VISA
- L VISA
- O VISA
- F VISA (OPT)
- J VISA (OPT)
H-1B VISAはエンジニアにとって最も一般的な選択肢です。このVISAは米国の雇用主が外国の労働者を専門職に雇用することを想定しています。
私自身はF VISAのOPTで働き始め、並行してH-1Bを申請し、H-1Bが取れたのでそちらに切り替える、という流れでした。
これからアメリカで働きたい方は真っ先に調べることをお勧めします。正確な情報は必ず大使館や弁護士を通して確認しましょう。
専門性
次にエンジニアとしての専門性でしょうか。アメリカ国内では他にいない、というレベルの専門性があると良いです。
アメリカの企業が外国人を雇うときというのは国内に他に人材が見つからなかった場合です。
なぜなら、外国人を雇うのには先ほども出てきたVISAをサポートする必要があるからです。VISAのサポートというのは、申請のための弁護士の手配や申請料といったものです。
ですのでアメリカの企業としては出来るだけ、そういったサポートをしなくて良い人材を雇いたいのです。
ですので、VISAサポートしてでも採用したいと思わせる専門性を身につける必要があります。
英語力
専門性が十分にあったとしても、ある程度の英語力がなければ、アメリカで働くのは難しいでしょう。
エンジニアであってもプロジェクト内でのコミュニケーションはある程度はあるはずです。上司からの指示や、他部署、同僚からの依頼などが英語で理解できないと成果を出すのは難しいです。
私の場合は留学前にTOIEC900点半ば、TOEFL100点を超える程度には英語を学習しました。この程度は海外で働く上では最低ラインになるでしょうか。まだまだ英語で苦労することが多いですし、今でも英語学習をしています。
もちろん、英語力がなくても海外でエンジニアとして働くことは不可能ではないと思います。しかしながら英語力のせいでパフォーマンスが出しきれないという状況にはなり得ます。
ですので、英語力も一つの重要な要素です。
日本語力
海外で働く上で、業種や職種によって実は日本語が役に立つことがあります。
例えば、製造業であれば、まだまだ日本の技術が優れている分野があります。そういう分野では日本語の資料も多くありますし、日本の企業とやり取りすることもあります。
そういう状況では日本語ができるエンジニアというのは重宝されます。日本人以外に日本語を使える人はほとんどいないからです。
ですので日本語が使えるということを活かす、という視点を持つのも大事です。
日本企業とのコネクション
上記の日本語力とも近いですが、こちらも日本人が持っている強みで、海外で働く際にはアピールポイントになり得ます。
日本で長く働いていて多くの日本企業とコンタクトがすぐに取れるというのは業界によっては強力な武器になります。世界的にもシェアのある日本企業とのつながりがあればなお良いと思います。
学歴・社歴
シリコンバレーの会社の中には学歴には拘らない、と謳っている会社もあるかもしれませんが、少なくとも私の周りのエンジニア達は相当に高学歴です。
例えば5人くらいのチームを組めば周りは修士もしくは博士で、スタンフォード、MIT、バークレー、etc +自分、という感じになります。
転職してくるエンジニアを見ても、その分野のTier 1 企業の出身であることが多いです。
もちろん、実力があれば採用されると思いますが、シリコンバレーには世界からエンジニアが集まってくるので、特に大手では多くの候補者を選別する必要があり、その際に学歴社歴は書類上で注目されるかどうかに影響を与える可能性があります。
インターンシップ
インターンシップをやることが出来れば、フルタイムのポジションを取るのにとても有利になります。
採用側にとってもフルタイムのオファーを出すことはかなりの投資になります。ですので選考の際に慎重にならざるを得ません。一方、インターンシップであれば期間限定ですので、比較的容易にオファーを取ることができます。
インターンシップで働くことができれば、そこで成果を出しさえすれば、フルタイムでの採用の可能性がかなり高くなるでしょう。数週間から数ヶ月間の働き振りを見ることができるので採用側も安心して採用しやすくなります。
ですので、フルタイムの採用を目指す場合でも、インターンシップを取ることはとても重要です。
現地で働いている人とのコネ
シリコンバレーで働いている人とのコネがあると有利になるかもしれません。
シリコンバレーにある会社の中にはEmployee Referralの仕組みを持っている会社もあるでしょう。これは社員が人事に知り合いを紹介する制度です。社員側は紹介することで紹介料をもらえたりすることもありますし、人事側は優秀な人材を見つけやすくなる、というメリットがあります。
私も以前、知り合い(元同僚)の紹介で他社の人事から声をかけられたことがあります。
現時点でコネがある方は少ないかもしれませんが、シリコンバレーで働いている方に積極的にコンタクトを取ってみる、大学時代の知り合いが働いていないか調べてみる、といったことをしてみても良いかもしれません。
家族の理解
配偶者や子供がいる方にとっては家族の理解もとても重要な要素です。
家族が海外での生活に前向きでない場合は、シリコンバレーで働くという選択肢を再考した方が良いかもしれません。
シリコンバレーはアジア人や日本人が多いので、比較的住みやすいと思うのですが、人によってはストレスもあるでしょう。
家族が生活に馴染めなかったことで帰国される方もいるようです。
海外で働くことを目指す方は、早い段階で家族の意思を確認しておくと良いかもしれません。
まとめ
いかがだったでしょうか。シリコンバレーで働くための参考になれば幸いです。
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