現地採用で海外で働くことに興味があるがどんなメリットデメリットがあるの?駐在と現地採用はどちらがお勧め?現地採用を目指す戦略は?
一読者の疑問
この記事ではそんな疑問に答えます。
記事を書いている私(@EngineerLifeOrg )は、日系メーカーでエンジニア職を5年経験したのち退職、私費にてMBA留学。MBA卒業後はアメリカのGAFA本社でエンジニアとして働いています。現在4年目。
本記事の内容
私自身アメリカで働いているので、この記事の内容も基本的にはアメリカでの事例をもとにしています。
現地採用のメリット・デメリット
海外で働く場合、大きく分けて現地採用と海外駐在があります。
ここでは海外駐在と比較して現地採用にどのようなメリット、デメリットがあるかを説明したいと思います。
- 現地採用のメリット
- 働ける企業の選択肢が多い
- 海外で働くのに期限がない(VISAは除く)
- 現地採用のデメリット
- 家賃補助や帰国補助が出ない
- 日本の給料水準を下回ることもあり得る
メリット① 働ける企業の選択肢が多い
現地採用であれば基本的には現地にあるどの会社でも働けるはずなので選択肢が多いことになります。
一方、駐在の場合は海外に支社のある日系企業に限られます。しかも、その会社に入ったとしても駐在として海外に行けるかどうかはわかりません。
私は日本のメーカーで働いているときに海外駐在を希望していましたが、結局ポストを見つけられず断念しました。
働いてみたい会社が既に決まっていてそれが外資である場合は現地採用しか選択肢がない場合が多いです。
メリット② 海外で働くのに期限がない(VISAは除く)
駐在であれば駐在期間が2,3年であったりと前もって決まっていることが多いです。
一方で現地採用であれば、VISAの問題をクリアできているのであれば、基本的に期限はありません。
また、大きい会社であれば、H-1Bやグリーンカードの取得を積極的にサポートしてくれることもあります。
私も会社がサポートしてくれてH-1Bやグリーンカードを取得することが出来ました。
ですので、クビにならない限りは海外で働くことが出来ます。
デメリット① 家賃補助や帰国補助が出ない
現地採用の場合は、駐在の場合にあるような手当や補助が基本的にありません。
例えば、駐在の場合、多少会社によって条件は違うようですが、マーケットの標準の家賃程度は家賃補助が出たりする様です。
また、年に一度日本への帰国のフライト費用を負担してくれたりもするようです。
海外の物価が高い地域では補助がかなり効いてくると思います。
例えばシリコンバレーで家族で住むとなると家賃は月30万円以上はかかります。
現地採用の場合は基本的にこういった補助は出ません。
ただし、物価の高い地域の現地採用も給料はそれなりに高めになるとは思います。
デメリット② 日本の給料水準を下回ることもあり得る
駐在の場合、物価の高い地域へ駐在となれば物価に応じて駐在手当が割り当てられるでしょう。
物価の低い地域へ駐在となれば手当も調整されると思われます。
ただし、最低限日本でもらっていた給料のレベルは維持できるはずです。
一方、現地採用の場合は現地の水準で給料が決まるので場所によって高くなったり低くなったりもします。
例えば東南アジアのまだ物価の低い土地に現地採用で入った場合はよほどのことがない限り基本的には現地の物価を基準として給料が決まるので、日本に帰ってくる際に目減りする恐れもあります。
現地採用 vs. 海外駐在 比較まとめ
現地採用 | 海外駐在 |
---|---|
働ける企業の選択肢が多い | 海外に支社を持つ日系企業に限られる |
VISAを除けば期限がない | 駐在期間があらかじめ決まっている |
家賃補助、帰国補助等は出ない | 家賃補助、帰国補助等が出る |
給料の水準はその現地の水準 | 日本の給料+駐在手当 |
現地採用と駐在はどちらがお勧め?
正直、どちらがおすすめかを一概に言うのは難しいです。そもそも、ある特定の会社で現地採用と駐在のどちらかを選べるという会社はありません。
やりたい仕事(会社)が決まれば現地採用か駐在になるかは自ずと決まるのではないでしょうか。
私の場合は元々日本のメーカーで働いていました。当時から海外で働いてみたいという気持ちがあったので駐在のポジションを希望していました。
しかしながら、日本のメーカーにおいては駐在のポジションというのはとても限られており、結局その会社では駐在できませんでした。
その日本のメーカー在籍中に駐在は難しいと考え始め、とりあえずなんでも良いから海外に出なくては、と考えました。
そしてMBA留学をし、その留学中に就職活動をして、現地の会社に採用してもらえました。
特に現地採用か駐在かという選択肢はよほど特別なこだわりがない限り一方に固執する必要はないと思います。
おそらくこのページを見ている方は海外で働いてみたい、という方だと思います。
そういった方にはどちらの選択肢も考慮に入れて、その時の環境に応じて実現可能性の高い方を選択する、というのが現実的かと思います。
例えば、現在商社で働いている方であれば、駐在の可能性が高いかもしれませんし、留学中の方であれば現地採用を目指すのが良いかもしれません。
現地採用を目指す戦略
ここでは現地採用を目指す上で有効な戦略を紹介したいと思います。
海外留学
海外留学から現地採用というルートです。
このルートは現在学生の方や、海外留学に興味がある方へお勧めです。
このルートのメリットは確実に現地採用へのハードルを下げ、採用機会を増やすことができることです。
そもそも、日本の大学や企業から直接海外の企業に採用してもらうことはとても難易度が高いです。それは英語やVISAといった壁があるためです。
日本の大学や企業にいる方で全く英語力に問題なく海外での就労VISAもある、という方は稀でしょう。
このルートであれば、海外留学を通して英語や文化にある程度慣れることが出来ます。
また、アメリカの場合、留学のVISAがあれば条件を満たせば期間限定ではありますが就労可能です。
この様に留学を通して、大きな壁である英語力とVISA、を打破しやすくなるでしょう。
さらに留学中には大学で企業説明会などが開かれ、現地の企業と接触できる機会があります。
この機会を活用することで現地採用の可能性を引き上げることが出来るでしょう。
インターン
インターンからフルタイムの採用を得るパターンです。
上記の海外留学と組み合わせて、留学中に現地企業でインターンを取るのが最もイージーなパターンかもしれません。
何もないところからフルタイムの採用を勝ち取るのは大変難易度が高いですが、インターンのオファーの獲得は比較的可能です。
そしてインターンからフルタイムの採用を得るのも、ゼロからフルタイムよりは容易なはずです。
実際、私も海外留学からインターンを経て、フルタイムの採用を獲得することが出来ました。
日本支社→海外本社
留学には興味がないという方にはこちらのルートもお勧めです。
外資の日本支社にまず入って、そこで実績を積んで本社に異動するというルートです。
このルートのメリットは収入を維持したまま現地採用に近づける可能性があるという点です。
また、会社の風土や仕組みを日本支社にいる段階から学ぶことが出来ますし、人脈も作ることが出来ます。
日本支社にいる間に本社にアピールできれば、本社に異動することも可能なはずです。
実際に私の周りでも複数の日本人の方がこのルートで本社に来ています。
注意点としては、会社によっては日本の支社はあくまで日本で働くための人材を必要としている場合がある、ということです。
その場合には外資の日本支社に入ってもそこから本社へ移動するのは難しくなるでしょう。
ですので事前にその会社の実情をしっかり調査することが重要です。
まとめ
いかがだったでしょうか。現地採用についての理解が深まりましたでしょうか。
以下、この記事のまとめです。
- 現地採用のメリット・デメリット
- 現地採用のメリット
- 働ける企業の選択肢が多い
- 海外で働くのに期限がない(VISAは除く)
- 現地採用のデメリット
- 家賃補助や帰国補助が出ない
- 日本の給料水準を下回ることもあり得る
- 現地採用のメリット
- 現地採用と駐在はどちらがお勧め?
- 現地採用を目指す戦略
- 海外留学
- インターン
- 日本支社→海外本社
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また、英語については過去にも記事を書いています。