GAFAに転職したいと思っている。自分のスキルで転職を目指せるのかな。。どのように目指して行けば良いのかな。
一読者のギモン
本記事の内容
- GAFAへの転職チェックリストを作りました
- 英語力
- 専門スキル
- 経験
- 日本語力
- コミュニケーションスキル
- 学歴
- GAFAに転職した人たちの経歴
- GAFAへの転職が誰にでもチャンスがある理由
- GAFA本社への転職 おすすめのルート
- GAFAでのエンジニアの仕事はどんな人に向いているのか
- GAFAへ転職しての働き心地は
- GAFAのエンジニアはどんな仕事をしているのか
- まとめ
この記事を書いている私(@EngineerLifeOrg )は、日系メーカーでエンジニア職を5年経験したのち退職、海外MBA留学へてGAFA本社でエンジニアとして働いています。現在4年目です。
GAFAへの転職チェックリストを作りました
GAFAへの転職において重要になるであろう要素をピックアップしまとめました。また、私自身はGAFA本社に勤務しているため、日本支社というよりも本社への転職をイメージしています。
今回は以下の6つの項目を取り上げました。
- 英語力
- 専門スキル
- 経験
- 日本語力
- コミュニケーションスキル
- 学歴
これらそれぞれについてどの程度のレベルが要求されるのかを解説していきます。
英語力
英語力は意思疎通に困らないレベルならOK
職種やポジション、勤務地によって要求されるレベルは異なるので一概に言うのは難しいですが、最低限の意思疎通ができるレベルなら大丈夫だと思います。
なぜかというと、GAFAぐらいのグローバルな企業だと、世界各地から人材が集まっており、いろいろな英語を話す人たちがいます。ですので、完璧なネイティブのような英語は求められません。
私も英語に関しては全くもって完璧とは程遠い状態で面接を受けましたが、なんとか突破することができました。
ですので、面接の突破という意味では会話で意思疎通できるのなら十分にチャンスはあるでしょう。
TOEICでの水準としては900点後半
意思疎通できるレベルってどんなもん?という疑問があるかと思います。定量化するのは難しいのですがTOEICで言うと900点後半、リスニングは満点程度でしょうか。もう少し詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。
実際の職場ではかなり苦労する
ただし、面接を突破できたからといって、実際の仕事において英語で苦労しないということではありません。
私の場合は同僚との会話、ミーティングでの議論等で英語についていけず苦労した経験があります。
4年目の現在(執筆時2020年)でもかなり英語では苦労しています。
専門スキル
その分野の基礎がしっかりしていればOK
専門スキルに関してはその分野の基礎がしっかり出来ていればOKです。
なぜかと言うと、基礎がしっかりしていれば、入社後にいくらでもキャッチアップできるからです。上司や同僚に聞いたり、独学したりで追いつけます。
私の場合も、現在のポジションに要求される知識のほとんどは入社後に身に付けました。
しかし、やはりそれも基礎がしっかりしていなくては難しいです。上司や同僚に説明されても基礎がないと、理解できません。
以上の様に、専門スキルに関しては分野の基礎があれば大丈夫です。
経験
プロジェクトをリードした、という様な経験があればOK
経験については狙っているポジションに近い分野でプロジェクトをリードした、と言う様な経験があれば良いのではないでしょうか。例えば以下の様な感じです。
- 製品開発なら、1~3年かけて自社製品のあるコンポーネントの開発をリードして発売までつなげた。
- 技術開発なら、3~5年かけてある分野の技術開発をリードして、自社製品への採用までつなげた。
エンジニアであっても、組織をリードする、と言うようなリーダーシップの経験は重視されるように思います。ただ、指示される通りに働いてきました、だと弱いです。
日本語力
日本語が武器になることがある
意外に思われるかもしれませんが、時としてGAFA転職において日本語が武器になることあります。
GAFAの多くは日本のマーケットに進出していますので、営業部門があります。また、中には研究開発部門を置いているところもあります。
そういった環境では、本社で働いている場合でも日本語が役に立つことがあります。
私の場合も日本の研究開発部門とやりとりすることがあります。
その際、英語でのコミュニケーションもありますが、込み入った話をするとき日本語でやりとりすることがあります。
日本にいる部門は英語にそこまで堪能ではないので細かいニュアンスを表現したいときなどどうしても日本語が使われることがあります。
そういったとき、本社内で日本語が使えるというのは頼りにされることがあるのです。
コミュニケーションスキル
英語力はもちろん求められますが、それよりも広い意味でのコミュニケーションスキルも重要です。
欧米とアジアでは文章の組み立て方が違っていたりします。
例えば、欧米では質問された内容に対して簡潔にYesかNoで答え、そのあと理由を説明する、という形が通常です。
一方で、日本を含めアジアの会話においては理由から話し始めるケースがあります。
GAFAの本社や支社で働くとすると欧米型のコミュニケーションを求められると思います。
欧米でのコミュニケーションの癖を事前に学んでおくことも大切です。
学歴
GAFA各社は基本的には採用の最終判断をするのにそこまで学歴には拘らないと思います。
そもそも日本の大学であればどこを出ていようがGAFA本社の採用担当はそこまで知らないと思います。
確かに私の周りで働いている人たちはMIT、Harvard、Caltechといった名門大学の出身が多く、相当に高学歴です。
これは有名大学の方が書類選考で生き残りやすいためではないかと。
なので、書類選考さえ突破できれば最後の面接後の判断にはそこまで影響はないと思います。
GAFAに転職した人たちの経歴
実際にGAFAに転職してきた人たちの経歴を私の周りの事例を元にまとめてみます。
- 日本のIT /メーカー→GAFA本社
- 日本のIT /メーカー→GAFA日本支社→GAFA本社
- 日本のIT /メーカー→海外留学→GAFA本社
- 日本の大学→海外留学→GAFA本社
私の周りの事例を見るとほとんどがメーカーから来る人たちですね。多くはエンジニアとして働いている人たちなので。
日本のメーカー→GAFA本社
日本のメーカーから直接GAFAの本社に転職するパターンです。
大体その分野のTier1企業からの転職が多いです。
元々サプライヤー側としてGAFA関連の仕事をしていて引き抜かれる、というケースもあります。
また年齢層としては30代中盤以降の方が多い印象です。
日本のメーカー→GAFA日本支社→GAFA本社
上記のパターンと似ていますが、GAFAの本社に来る前に日本の支社をかませるというパターンです。
私の周りにはこういったルートで来た人が多くいます。
日本のメーカー→海外留学→GAFA
このルートはあまり聞いたことがありませんが、
私はこのルートで転職しました。
もし時間とお金がかかっても良いから海外で働いてみたいという方にはおすすめかもしれません。
日本の大学→海外留学→GAFA
転職とは違いますが、このパターンで入社する日本人もたまにいます。
アメリカの大学を卒業してGAFAの本社に直接就職するルートです。
大学はMITやCaltechといった有名大学の出身者が多いです。
年齢層は30歳未満が多い印象です。
GAFAへの転職が誰にでもチャンスがある理由
結論として、適切に努力していけば誰でもチャンスがあると思います。
なぜなら、上記チェックリストで説明したように、要求されるスキルは一つ一つ見ていくと不可能なレベルではないからです。
私も特別何かがずば抜けてできた訳でもありません。英語は大学時代から地道に勉強してきただけです。TOEICで900点中盤を取るまで5年以上かかったと思います。
専門分野についても、大学学部、大学院と物理と工学を学び、卒業後もボチボチ勉強を重ねただけです。
また、経験についても、与えられた仕事はそれなりにしっかりやって、運よく技術開発のプロジェクトを任されて、それもなんとか形になった、という程度です。
もしかすると、それでも十分にハードル高い、と思う方もいるかもしれません。確かにこれを数ヶ月でやるのは難しく見えるかもしれません。
しかし、時間はかかるかもしれませんが、少しずつでも向上する努力していけば、気づけば十分に挑戦できるレベルにいるはずです。
なので、結論として、適切に努力していけば誰でもチャンスはあると思います。
GAFA本社への転職 おすすめのルート
GAFA本社を目指したいけど、ハードル高そう、と思われる方には以下のルートをおすすめします。
- まずGAFA本社に関わりのある企業に転職
- そこからGAFA本社に転職
このルートをオススメする理由は、一つ一つのステップのハードルを低くできることです。
また、このパターンでは最初のステップにてGAFA本社採用で要求される英語力や専門知識を鍛えることができ、また本社でのポジションに直接関連する経験を積める可能性があります。
GAFA本社に関わりのある企業に転職
GAFA本社に関わりのある企業とは以下のようなイメージです。
- GAFAのベンダー、サプライヤー
- GAFAの同業
- GAFAの日本支社
私の周りでも、これらの企業から転職・異動してくるケースがとても多いです。
GAFAのベンダーやサプライヤーは日本の企業も多く、まずはそこに転職し、そこでGAFAに関わる仕事をやり遂げる、というのもとても有効なステップかと思います。
同業というのは、会社全体として同業という意味ではなくGAFAの一事業を見たときに同じような業務をしている会社、ということです。例えばFacebookのOculusに関わる仕事がしたいのであれば、別のVR企業にまずは転職してみる、といったところでしょうか。ソニーでPlaystation VRに関わったり出来ればとても魅力的だと思います。
GAFAの日本支社も有効な手段だと思います。日本支社であれば、英語力は本社よりも要求度は低くなると思います。また、生活面でも不安は少ないでしょう。日本支社で本社と関わるような業務を行い、成果を出せれば、本社に異動する機会は出てくるのではないでしょうか。私の周りにもこのパターンで本社に異動した方を何人か知っています。
GAFAでのエンジニアの仕事はどんな人に向いているのか
以下に当てはまる人にはお勧めです。
- 英語を使って仕事をしてみたい
- 海外で働きたい
- 自分のペースで働きたい
英語を使って仕事をしてみたい
英語を毎日使うことができます。
せっかく英語を勉強したのに、日本での業務で使う機会がない。
絶対に英語を使って仕事がしたい。という方にはお勧めです。
水準としてはTOEIC900点程度は最低限必要だと感じます。
海外で働きたい
海外で生活してみたい。という方にもお勧めです。
GAFAの本社は大体アメリカの西海岸にあり、そのほとんどはシリコンバレーにあるのでとっても気候は良いです。
シリコンバレーであれば日本人の多く住むエリアや、治安の比較的安定したエリアもあるのでお勧めです。
自分のペースで働きたい
自分の裁量で割と自由に働けます。
会社に縛られたくない人には良いです。
ただし自ら動いて価値を生み出せる必要があります。
GAFAへ転職しての働き心地は?
- 働く場所、時間に自由度がある
- 裁量が大きい
- 仕事のやりがいがある
働く場所、時間に自由度がある
仕事をする場所、時間に自由度があります。
私の場合は2020年の後半はCovidの件もあり日本の地元に戻りリモートで働いていました。
またCovidが始まる前でも、自宅で勤務したりしていました。
自分のやりやすいところで仕事ができるのでとても心地よいです。
裁量が大きい
裁量が大きい、というのも特徴です。
自分が判断を下せる領域が広いです。
上司が逐一チェックすることをあまりないです。
例えば開発中の新製品の仕様書をサプライヤーに提出する際でも、上司はノーチェックでした。
入社直後の下っ端の私は初めは仕様書の承認欄にサインをもらおうと上司の元に行きました。
ところがそこはお前がサインをするところだ、と上司に言われ、当時驚いた記憶があります。
日本のメーカーではちょっとしたレポートですら、複数の上司のサインが必要でした。
仕事のやりがいがある
プロジェクトが大規模です。
誰もが知っているようなプロダクト、サービスに関われるのもとても大きな魅力です。
その分、プレッシャーも大きいですが、やりがいを感じることができます。
GAFAのエンジニアはどんな仕事をしているのか
具体的にどのような仕事をしているかは殆どの場合は機密に当たるので、外に漏れてきません。ただし公開されている募集要項を見れば、どのような仕事をしているかはおおよそ想像できます。
ソフトウェア
例としてGoogleのsoftware engineerを見てみましょう。こちらが募集要項の一部です。
次世代の技術の開発とありますが、やはり内容は検索エンジンに関わるもののようです。扱うプロダクトは非常に大きなスケールの情報を扱うものとしています。
どのような技術者を探しているか、という項目では以下の内容に新しいアイディアを持ち込める人、としています。
- 情報取得
- 分散計算
- 大規模システムデザイン
- ネットワークとデータ保管
- セキュリティ
- AI
- 自然言語処理
- UIデザインとモバイル
また、Googleではビジネス環境の変化に素早く対応するためにチームやプロジェクトが変わることもよくあるようです。
なので万能型でリーダーシップと情熱があり、問題を解決しテクノロジーを進展させる人が欲しいようです。
ハードウェア
ここではAppleのHardware engineerの募集要項を見てみましょう。以下抜粋です。
フィジカルデザインという名のポジションです。アーキテクチャ、CAD、タイミング&ロジックデザインチームと連携してデザイン開発をするようです。以下のような領域の知識を駆使するとしています。
- ベーシックチップアーキテクチャ
- バックエンドチップデザインフロー
- フィジカル統合
- フロアプランニング
- プレイスアンドルート
- パワーグリッド
- タイミング(STA)
- フィジカルデザイン検証
- EMIR
研究
すぐには製品に結びつかないような基礎研究を行なっているエンジニアもいます。
ほとんどのプロジェクトは守秘義務があるので、具体的にどのような研究をしているかは外に漏れてきません。
まとめ
いかがだったでしょうか。GAFAで働くと言っても一つ一つ要求される項目は手の届かないものではなく、努力すれば十分にチャンスがある、というのが伝わりましたでしょうか。GAFAで働くことに興味がある方はぜひチャレンジしてみてください。
海外でのキャリアに興味のある方へは以下の記事もおすすめです。
また、英語については過去にも記事を書いています。